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( )の2024-25年秋冬 への招待状は、天然モスリンのアトリエ という形で届いた。背面にはブランドのロゴ、左前ポケットにはそれぞれの名前が筆記体で刺繍されていて、ゲストたちはショーに着てくるよう求められた。暦の上では夏に入り、夕方は暑い。しかし、その暑さをよそにしっかりとコートに身を包んで来場したゲストたちを見回すと、ブラウンが私たちの心に植え付ける、メゾンへの信仰心のようなものがうかがえた。 モスリンとは、クチュールのトワルやサンプルの製作に用いられる、梳毛糸を平織りにした薄手の綿布だ。その仮縫い用のモスリンを、ブラウンは今シーズンの題材にした。最上志向で、完璧主義。製作過程よりも完成形にこだわるデザイナーのあのブラウンがだ。「本当にこの方向で行くのか?と自問自答しました。私は完璧に仕上げるのが好きですしね」と彼はショー前日のプレビューで、題材選びを早まったと感じた瞬間もあったと認めた。 案の定、 に登場した48のルックはどれも「製作途中」にあるにもかかわらず、細部まで丹念に作られていた。ブレザーのラペルに手縫いされた.

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